以前から、「後継者問題」というキーワードで何度かニュースにもなっていますが、「帝国データバンクの2020年」の調査によりますと、全国94万社の社長の年齢を調べたところ社長の平均年齢が60.1歳となり、1990年の調査開始以降、初めて60歳を上回ったそうです。この「94万社」が大企業を含む94万社なのか、中小企業・小規模企業だけの94万社なのかは不明ですが、日本の企業数はザックリとらえて約360万社ですので、この「社長の平均年齢」調査結果の精度の判断は各自にお任せいたします。
とはいえ、大枠でとらえて「社長の平均年齢が60歳を超えた」という事なんですが、「60歳の社長」っていうと、正直言ってまだまだ元気で現役ですよね。体力的な衰えはあるとは思いますが、確かに私の周りを見ても60歳の方は非常に元気です。
「企業は永遠に継続するもの(going concern)」という前提に基づいているので、継続していく=バトンタッチをしていく という事が重要になります。
日本は老舗企業大国とも言われていて、日本には創業100年以上の企業は3万社以上あります。ただ、小さな小さな個人商店などまで含めれば実数はもっと多いかもしれませんね。
長寿企業に共通する特徴にはいくつかありますが、下記の5つを大事にしている企業が多いそうです。
①「時代が変わっても変えていけないモノ」 と 「時代の変化とともに変えていく必要のあるもの」の両方を持ち合わせている
②「信頼こそ財産だ」という認識でお客様との信頼関係を創っている
③財務的基盤がしっかりしている
④事業を続ける為、親族・親族外を問わずに後継者を探している
⑤事業の承継に時間を確保している
①は経営理念や経営戦略とも言い換える事が出来ます
②は関係作り・コミュニケーションの事です
③はどんぶり勘定はせず、また、会計を経営に反映させ、経営を会計でしっかりと把握するという事です
④は創業者としては、自分の息子・娘に事業を継いでもらいたいという気持ちは非常にあるとは思いますが、事業には従業員の生活や取引先の生活も背負っているという観点から、私利や同族感情で後継者を選んでいないという事でしょう
⑤は教育する時間を含めて事業承継計画を考えているという事だと思います。
また、帝国データバンクの別の調査では後継者がいないと回答した企業が約65%に上るなど、事業を承継する難しさも指摘されているようです。
私も過去に何度か、商工会青年部などの後継者候補への事業承継のセミナー講師をしたことがありますが、セミナーでは一般的な事や総論的な事しか言えないという面がありますので、講師をしている私としては非常に不完全燃焼なセミナーになってしまう事が多かったです。
それは、私の「セミナー講師力の低さ」と言われれば、そうかもしれませんが、事業承継は会社によって状況やプラスの財産とマイナスの財産状況、決算書には乗ってこない知的資産状況、利害関係者の状況、金融機関との取引状況、後継者候補自身の保有知識や資質などから千差万別な為、セミナーで喚起は多少出来ても、「自分の事」としてセミナーの情報が頭や心に入ってこない場合が多いのではないかと感じます。
やはり、後継者対策・事業承継対策は「個社個別対応」が重要ですね。
事業承継の準備期間は一般的に5~10年必要だと言われます。なぜかと言いますと、事業承継には様々な税金や法律などが関係しているので、検討していく内容が非常に多岐にわたっていきます。
また、親子間の価値観の違い、見えているモノの違いなどから、身内だからこその衝突も生まれます。この衝突や違いを仲立ちしてくれる存在が必要になります。
上記のようなことを、一つ一つ丁寧に扱って、検討したり話し合ったりしていく時間も確保していく必要があります。
現在、60歳前後の経営者の皆様
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是非、一人で悩まずに弊社(Offcieパートナー:渡辺)まで、ご連絡をください。
御社の状況を伺い、社長の想いや考えに沿うような「事業承継プラン」を
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