経営支援マネージャー制度創設の趣旨
商工会職員の資質向上とモチベーションアップの目的で【経営支援マネージャー】という内部資格制度が創設されました。
商工会会員事業所をはじめとする中小企業・小規模企業・小規模事業者からの相談内容が高度化してきており、支援機関・支援者に対しても高度専門的な支援へのニーズが平成22年ごろから高まってきていたという状況がありました。
商工会会員事業所をはじめとする中小企業・小規模企業・小規模事業者の高度専門的な支援ニーズに応えるために、各県の商工会連合会・商工会単会において、商工会職員の資質向上をすべく研修内容の充実化や中小企業診断士等の資格取得促進などの対応をしてきていたそうです。
しかし、中小企業診断士等の資格取得の為の準備や勉強と日常業務との両立が容易でないという現実や、商工会組織内に高い資質を有する職員を客観的に認証する制度や仕組みが存在していないという事情もあった為、商工会職員の資質向上やモチベーションの向上を具体的に進めていく事が充分出来ていなかったようです。
このような現状を打破するために、中小企業大学校の専門研修を修了するなどして一定の資質を備えた商工会、商工会連合会職員を全国連が「認定経営支援マネージャー」として認証する仕組みを構築し、職員の資質向上に対する取り組みの促進と、支援業務に対するモチベーションを図る事を目的として、「全国商工会連合会認定経営支援マネージャー」という制度が平成23年にできました。
全国連が想定する「経営支援マネージャー」認定の職員イメージ
この「経営支援マネージャー」のイメージは、経営革新など、小規模事業者からニーズが高まっている高度・専門的な経営支援に関する一定の知識を有するとともに、所属商工会内外の支援ノウハウ・人材(専門家等)をコーディネートしながら、支援対象となる会員事業者、小規模企業の経営向上(売上や利益の向上、事業承継など)を総合的にサポートできる職員を想定しています。
経営支援マネージャを取る為に
中小企業大学校東京校では、経営支援マネージャの資格を取る為の必須研修として、小規模企業支援能力向上研修を平成23年から毎年2回(6月と12月)に開催しています。
今までに800名以上の商工会等の支援機関の職員さんが受講している研修です。
小規模企業支援能力向上研修は5日間のカリキュラムで、小規模事業者の支援を担当する支援機関担当者が支援の現場で必要となる
・ワンストップの相談対応と伴走支援
・他の支援機関等との連携
・経営革新支援の実践的アプローチ
・創業支援
・PM型支援人材に求められる力と活動モデル
・支援提案書の作成演習
・相談業務時におけるコミュニケーションスキル向上のポイント
・相談業務のロールプレイ
・経営の原理原則、経営理念とビジョン
・ビジネスコアと差別化について
・売れ続ける仕組みを目指すマーケティング
・管理及び体制づくり
・経営戦略立案演習
といった内容を学びあっていく研修です。
座学研修というより、体験型実習となっています。
現在は、コロナ感染拡大防止の為、密にならないような机の配置や仕切り板等の飛沫防止策を運営側が配慮をしてくださっての開催となっておりますので、研修での熱量は以前と比べて下がってしまっているとは思いますが、中小企業大学校東京校の研修メニューの中でもダントツの好評価の研修となっているそうです。
まだ、小規模企業支援能力向上研修を受講していない、商工会経営指導員の皆さん、商工会議所の経営指導員の皆さん 是非、是非 受講をしてみてください!