200社以上の会計顧問、会計指導をしてきた経験と知識とノウハウをもとに企業の財務・会計から経営改善を図る方法をご紹介したいと思います。

今回は「回転日数の計算と経営改善の着眼点」です。

前回の動画で貸借対照表と損益計算書の勘定科目から回転日数を計算しました。

さて、その計算結果の日数と社長が認識している自社の実態の日数は一致しているでしょうか?

在庫回転日数は
   ・在庫計算時の数え間違え、集計モレ
   ・在庫単価(仕入単価)が古い単価のままで計算
   ・赤字を減らしたい(利益を少なくしたい)という意図からの粉飾

という要素が入り込むと、実態の日数と計算上の日数にズレが生じます。

このズレを発見することにより、貸借対照表や損益計算書の数値が適正なのか?もチェックができるんですよね。

売上債権回転日数も現金商売、掛取引、カード決済などの決済方法によって大きく変わります。でも売上債権の一番重要なのは長期滞納や貸倒れなどの回収不能にならないように 出来る限り短期間に売掛金を回収できる仕組みをつくり上げることです。

では、仕入債務回転日数はどうでしょうか? 請求書が届くのが遅くて仕入れの計上(買掛金の計上)がモレてしまうということがあります。そうすると本来ならば計上されるべき仕入高が計上されないことになるので会社としての利益はプラスに粉飾されます。

しかも、その仕入れた商品は現物として手元に納品されている訳ですから、もしかしたら在庫に計上されているかもしれません。そうなると余計に会社の損益はプラスに粉飾されます。時には 実質は赤字の経営にも関わらず、買掛金の計上モレがあることによって数字では黒字になっていたりすると、経営の判断が大きく変わってきます。

在庫も売上債権・仕入債務は会社の損益に大きく影響を与えますし、資金繰りにも大きく影響を与えますので、自社の回転日数を再度確認してみましょう!