200社以上の会計顧問、会計指導をしてきた経験と知識とノウハウをもとに企業の財務・会計から経営改善を図る方法をご紹介したいと思います。

今回は「資金繰り損益分岐点売上高の計算手順の説明と検算チェックです」です。

前回の動画 覚えていますか?

資金繰りまで考えると、元々の経営実績である損益計算書の売上高12,000万円では資金不足だったという事になります。資金繰りまでを考慮するならば「必要売上高は 12,210万円」です。 12,000万円の売上があれば利益も216万円でているので、「ふぅ~~~~~(ホッと)」と安心してしまいそうですが、頑張って稼ぎ出した216万円の利益はすべて借入金の返済に回ってしまい、しかも返済が不足している状況です。 だから、12,000万円の売上では安心してはいけないのです。

勿論、損益分岐点売上高は11,460万円でしたから、分岐点を540万円も上回っているからと言って安心してはいけないのです。 酷なようですが、一生懸命にスタッフ全員で頑張って稼ぎ出した12,000万円の売上ですが、12,000万円でも足りないんです。あと210万円の売上が必要だったんです。

あと 少し、、、、 あと 少し、、、、

キャッシュベースでの分岐点に達するには、もうひと踏ん張りが必要なんです。 年間で210万円のアップというと、月換算で17万5000円です。 25日営業稼働としたら 一日あたり 7,000円の売上アップが必要なんです。

まさに、分岐点売上高を求めることによって、必達売上高ライン(いくらの売上を稼がないと会社を回すことができないのか)が明確になります。 そして、必達売上高ラインが明確になったら、その必達ラインをどうやってクリアさせるのかを スタッフ全員で考えればいいんです。

我が社のボーダーラインは 年間で 12,210万円・月あたりで計算すると 約1,018万円なんだけど、現状ではボーダーラインに達していなくて 一日あたり 7,000円の売上アップが必要なんです。 どうすればいい? なにが出来る? と、スタッフみんなに問いて、みんなで考え、みんなで実行していく。

社長一人が必達ラインを分かっていて、社長一人が頑張っても 必達ラインは達成できませんよ。 スタッフと共有していくんです。 ここまでのステップを踏むのが 「会計を経営に活かす事」になります。